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さすらいびとの子守唄

Landscape with Railway

冬の足音

只見線に通いだした頃だから、もう7年くらい前の話だ。11月の中旬頃、紅葉の撮影に来ていたが天気も悪くテンションも下がり気味。それでも紅葉の奥会津の情景が新鮮で歓声を上げていた。とても寒い日だったような気がした。427Dを撮影後、大塩の共同浴場に入った。先客は2人のおじいさん。何を話しているかわからなかったが、会津の言葉が妙に心地よく感じた。目を閉じて聞いていると突然、標準語で「兄さん、見なれねぇ顔だけどどこの者だ?」と聞かれた。ちょっと驚いたが「千葉です。」と答えると「えぇ?千葉?よくこんなとこきたなぁ・・・」とふたりとも笑いながら驚いていた。
しばらく色々な話を聞かせてくれた。そんな時、ふと「雪はいつ頃降るんですか?」と何気なく聞いてみた。笑っていたおじいさんの顔からちょっと笑顔が消えた。
「雪は、もうすぐ降るよ。雪は山の上に3回降る。降っては消えて4回目に里に下りてくる。下りてきたらもう消えねぇ。そしたら根雪になるんだ・・・」すこし寂しそうに、なんとなく遠くを見つめているような気がした。その後大塩温泉を辞して、薄暗くなった国道を走りながら思った。あの時、おじいさんが見つめていたものはなんだろう・・・
やがてやってくる冬の事なのか、それとも長い冬の後にやってくる山笑う春の情景か・・・。それは今でもわからない・・・
あたりはもう冬の足音が聞こえてくるように寒い。1回目に山の上に雪が積もるのはいつの頃なんだろうか・・・

dai5muhyou


この経験をしてもうずいぶん時が経つ。この時聞いた、山の上に3回降る雪の話が忘れられない・・・でも最近、この話が当てはまらなくなってきたような気がする。

2006年12月5日 只見線 会津川口-本名

  1. 2007/11/22(木) 23:00:00|
  2. 僕の只見線
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

雪国に暮らす人はあのどんよりとした鉛色の空が一面に広がる頃になると気分が鬱々としてくると聞きます。空一面に押し潰されるようなあの冷たく重い色を見てしまうと上を向いて歩きたくなくなる、そんな気になるそうです。私の嫁の実家も秋田の雄勝ですが、あの空を眺めているととてもではありませんが晴れやかな気分にはなれないと言います。大塩でお話されたおじいさんの視線の先には長く厳しい白魔との戦いが見えていたのではないでしょうか。普段何気なく白銀の世界に憧れ足を向ける場所でもそこに根を張る人々の思いは辛く厳しいものなのでしょうね。おじいさんの言葉が胸に響きました。
  1. 2007/11/23(金) 10:18:38 |
  2. URL |
  3. JZX81 #-
  4. [ 編集]

JZX81さん、おばんです。
この経験をした頃って雪国に住む人の心情なんてまったくわかっていませんでした。
今でもそうなのかな?って思います。やっぱり僕はツーリストなんですね。
  1. 2007/11/24(土) 23:13:57 |
  2. URL |
  3. 酒呑童子@どしろ~と #XD/8Df/M
  4. [ 編集]

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さすらいびと 

Author:さすらいびと 
旅と酒と蒸気機関車とローカル線とカメラをこよなく愛するおぢさんです!

真島満秀先生に感化され、「旅情」をテーマに、季節とか、光とか、日常とかの鉄道情景が好きで追い求めています。どちらかというと鉄道写真というより、「鉄道のある風景写真」といった方がいいかもしれません。自分の写真を見て「旅に出たい」って思っていただけたら望外の喜びです。

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