さすらいびとの子守唄

Landscape with Railway

エボルタチャレンジ2015観覧記

乾電池を電源とする電車がギネス認定に挑戦する・・・。しかも実際の営業路線を使って・・・。しかもその舞台は秋田県の由利高原鉄道・・・。そんな話が舞い込んできた。これは是非見てみたいな。そんな気持ちで由利高原鉄道へ車を走らせた。最初は物見遊山のつもりだったのだが・・・。

これは、単一乾電池600本を動力に、埼玉県の川越工業高校電気科電車班の学生たちが製作した車両で実際の線路上を走るというもので、20kmの距離を走るとギネスの世界記録として認定されるというチャレンジで由利高原鉄道前郷-矢島間約22.6キロで行われた。当日のチャレンジ時は線路閉鎖を行い、その間の定期列車は運休し、代行バスで対応した。

朝に矢島で前日入りした仲間と合流し、11時頃に前郷駅へ。既に駅にはすごい人がいる。乾電池パネル等の準備状況を見たりして下りホーム先端で待機。その間も人はどんどん増えてくる。隣にいた地元の親子連れもその光景に驚いたようで、「こんなに人がたくさんいる前郷駅は初めて見た・・・」と言っていた。12時10分の交換後、引込線にいた先導者とエボルタ号が入線。興奮は最高潮に達した。セレモニーの後に出発の合図とともに長い警笛を鳴らせて思ったより早いスピードで出発していった。
走行は時速10キロ~15キロ程度という事なので、普通に走っても5~6回は楽に撮れるだろうとたかをくくっていたが、それはとても甘かった。前郷-久保田の線路と並走する道路で既に渋滞。その先の踏切でも、ゆっくりと走る車両を前後の先導車を含めて待つので大渋滞。車の多くは地元の秋田ナンバーで地元の方が追っかけをしているのだ。(レンタカーもあったが、数は少なかったように思えた。)とにかく前郷といい、ここといい地元の方が歓び、楽しんで盛り上がっているのをひしひしと感じた・・・。

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天気は曇りベースであるが、時々日も差している。西滝沢あたりで追い越して吉沢へ。ここで乗務員?交代。たくさんの人に迎えられ、声援を受けて出発していった。

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トコトコと走る姿はとにかくかわいらしい。長さが4mくらいなので、実際の車両の約1/4程度である。
国道も渋滞、又はのろのろ運転。川辺のあたりもものすごいギャラリー。がんばれー!という声援がそこらかしこから聞こえた。

川辺から矢島へ向かう途中に沿線唯一のトンネルがある。駅からトンネル入り口までは結構な上り坂となっていて、電池を動力とする列車では最大の難所のように思う。そしてここで雨が降ってきた。雨で線路が濡れると空転で登れなくなる可能性もある。列車のスピードは一気に落ち、たぶん歩く速さよりゆっくりと築堤を登っていった・・・。

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矢島側のトンネルを出た先の踏切も地元の人が大勢見送っていた。小雨の中ゆっくりと進んでいく。見ていて思わず自分も力が入ってしまう。列車は矢島で折り返す。帰りも混雑はすごいだろうから、我々も一発勝負。久保田駅の手前に20km到達ポイントがあり、仮設の看板が立っている。そこで構えた。ここを通過するとギネス記録認定となる。つまりその瞬間に立ち会うのだ。

長い直線の向こうに先導者とエボルタ号が見える。もうすぐだ!がんばれ!とにかく力が入る。自分は完全に感情移入していた。
それでもエボルタ号は淡々と20km地点を通過。これでギネス認定は確定。しかし彼らにとってそこがゴールではないんだろう。あと2.6kmほど先の前郷駅には仲間たちや応援してくれている人たちが待っているはずだ。そこを目指して駈けていった・・・。
後続の先導者に乗っているスタッフに向かって「おめでとー」って叫んだ。くしゃくしゃの笑顔で手を振ってこたえてくれた。

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混雑している中、前郷手前で列車をやや前に見ながら並走した。雨はいつも間にか上がっていて日が差していた。斜光線を浴びて走るエボルタ号は美しく、そしてひたすら仲間の待つゴールへ向かっていった。もうすぐだ!がんばれ!

列車が前郷へ入線していく所で別れ駐車場に車を止めて駅へ行くと既に到着し、ギネス認定のセレモニーが行われていた。
13人のとびっきりの笑顔が素敵だった・・・。おめでとう!

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盛り上がりと感動は最高潮に達していた。自分も彼らに感情移入し、ただただ感激をしていた・・・。

このイベント、地元密着なとても素晴らしいものだったと感じた。ローカル鉄道があってこそできたものだと思うし、なにより地元の方々が歓び、楽しみ、盛り上がっていた事を肌で感じた。みんな素晴らしい笑顔をしていた。
おらが町の鉄道からギネス記録がでた!なんと素晴らしい事だろう・・・。

夜は仲間とふたりで静かに祝杯を上げた。いつまでもあの余韻に浸っていたかった・・・。

川越工業高校電気科電車班やデザイン科のみなさん、そして関係者のみなさん、ギネス記録達成ほんとうにおめでとうございます。大きな感動をありがとうございました。
そしてこのイベントを支えてくれた由利高原鉄道の春田社長をはじめ社員のみなさん、また由利本荘市のみなさん、そのご苦労は並大抵の事ではなかったと思います。素晴らしいイベントをありがとうございました。

2015年11月3日 由利高原鉄道鳥海山ろく線 
上から、
前郷駅、西滝沢-吉沢、吉沢-川辺、川辺-矢島、西滝沢-久保田、前郷駅






テーマ:鉄道写真 - ジャンル:写真

  1. 2015/11/07(土) 00:07:44|
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Author:さすらいびと 
旅と酒と蒸気機関車とローカル線とカメラをこよなく愛するおぢさんです!

真島満秀先生に感化され、「旅情」をテーマに、季節とか、光とか、日常とかの鉄道情景が好きで追い求めています。どちらかというと鉄道写真というより、「鉄道のある風景写真」といった方がいいかもしれません。自分の写真を見て「旅に出たい」って思っていただけたら望外の喜びです。

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