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さすらいびとの子守唄

Landscape with Railway

干し芋の想い出

hosiimo205

不思議なもので、幼い頃の記憶が不思議と鮮明に残っている事がある。
自分が初めて干し芋を食べた時のことだった。母が何かを食べているのを見つけた幼い自分。何を食べてるのか聞くと干し芋・・・。ニコッと笑った母の顔がなぜか鮮明に記憶に残っている。
「干し芋・・・なんとなく好きでつい買っちゃうの・・・」そんな事をいいながら自分に一切れをくれたのだと記憶している。その時の口に拡がる甘さが美味しくて、忘れられない味となった・・・
母は干し芋が好きでそれからなんとなくおやつに干し芋を買ってきてくれた。自分が好きな物が子供にも好評?だったのがよかったのかよくおやつに出てきた。自分も喜んで食べていた記憶がある・・・。
いつの頃だったろう、中学生や高校生になるとおやつというのもあまり食べなくなり干し芋もあまり食べなくなった。それでも成人してスーパーなんかで干し芋を見ると幼い頃の事を思い出すようになっていた。でもあまり干し芋も食さないもまま過ごしていた。
すっかりおっさんになってしまった昨年夏、チャリティー写真展をきっかけに茨城県ひたちなか市の方々と接する機会が増えた。自分も撮影でもお世話になったりしていた。そしてそのひたちなかは日本一の干し芋の郷だった。
おらが湊鐵道応援団のメンバー干し芋の生産者での方がいてその方の生産された干し芋を購入。久々に食した干し芋はいままでの干し芋の概念を変えた。甘い記憶は幼い頃の記憶のままだったけど、その柔らかさや口当たりに一気に舞い上がってしまった。これは母に食わせないと・・・そう思ったのも自然な成り行きだったんだと感じた。
今年の1月、その干し芋を持って両親を訪ねた。すっかり年老いた両親、特に母親は「甘くておいしい・・・」と一言言った。それだけで、その言葉だけでよかった・・・そう思った。まだ母は干し芋が好きだったんだなぁって・・・

甘い物が嫌いだった父も酒が飲めなくなって甘いものを好むようになった。その干し芋を食しても相変わらずの無愛想な表情ではあったけど、小さくうなずいたように見えた。あまり感情を表に出さない父だった。それが干し芋に対する讃辞なんだとは思ったがその時は笑ってその姿を見ているだけだった。
その1ヶ月半後父は帰らぬ人となった。思えばその感想を聞いておけば・・・。そんな思いもある。
来年早々、また干し芋を買って母に食べさせよう・・・なんとなくそう思った・・・。

今の時期、ひたちなか市ではそこらかしこで芋を干している光景を見る事ができる。
これぞひたちなか海浜鉄道沿線の風物詩だ。そんな光景を湊線と絡めて撮れた事のの喜び・・・
やっぱりローカル線はその土地の風物詩とか季節感なんかと絡めて撮るのがとても楽しいんだ。そしてちょっぴりノスタルジックな感情を感じて・・・・
干し芋の甘い香りを感じつつ列車を待った。こういう光景にはやっぱり旧型キハがよく似合う・・・

2012年12月16日 ひたちなか海浜鉄道湊線 阿字ヶ浦-磯崎

テーマ:鉄道写真 - ジャンル:写真

  1. 2012/12/19(水) 00:49:38|
  2. ひたちなか海浜鉄道
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さすらいびと 

Author:さすらいびと 
旅と酒と蒸気機関車とローカル線とカメラをこよなく愛するおぢさんです!

真島満秀先生に感化され、「旅情」をテーマに、季節とか、光とか、日常とかの鉄道情景が好きで追い求めています。どちらかというと鉄道写真というより、「鉄道のある風景写真」といった方がいいかもしれません。自分の写真を見て「旅に出たい」って思っていただけたら望外の喜びです。

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