さすらいびとの子守唄

Landscape with Railway

田圃の色

hinome

田圃が広がる風景こそ、正しい日本の風景のような気がする。
そしてその表情がそのままめぐる季節を象徴するようだと思う。
冬は白、雪解けが進み茶色い色になり、田圃に水が入り田植、伸びる早苗、夏の緑の絨毯、黄金色の豊穣の季節・・・
山の木々以上に表情豊かな姿を見せてくれる。

東京の町工場に囲まれた下町で育った自分は、山や川、海そして田圃の風景は憧れだった。当時静岡に住んでいた従兄の家に遊びに行くと一面の田圃の風景に出会えるのが楽しみであった。
そして田圃の周りの小川とか用水路や水たまりには、ザリガニとかめだか、クチボソ、フナ、タニシ、ヤゴ、ゲンゴロウ・・・
様々な生き物の命の息吹を見て、好奇心旺盛な子供にとって一日いても飽きない遊び場でもあった・・・

田圃の風景の憧憬はいまも変わらない。田圃を見ると心躍るのだ。
季節によって変わっていく田圃の色を見ながら季節の移ろいを感じ、風景とともにあの頃の心象風景も表現したい・・・。そう思う。

田圃の色が緑から黄緑に変わる頃・・・
まだ暑い日が続くがふと気がつくと、頬を撫でる風が秋のそれに変わっているのに気がつく頃である・・・

2016年9月3日 只見線 根岸-会津高田

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  1. 2017/08/29(火) 23:22:26|
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季節は初秋・・・

sakamoto

早いもので8月ももうすぐ終わり・・・
暑い日が続いているがもう9月だ。
9月になって気になる季節のコモノは、蕎麦、稲、そしてススキだろうと思う。
秋の斜光線に輝くススキは正に秋へと季節が巡る頃の象徴のように輝いている。

ススキは所謂雑草の種類に入るのか、年によってその生え方が異なる。だいたい群生するところはある程度決まっているのだが、草刈りの餌食になる場合が多いのだ。8月の終わりから9月の初旬に沿線に行くととりあえず沿線の草刈り状況を見るのはそんなススキの生え具合を確かめるのだ・・・。
SLが秋に走る時もススキは駆られてしまう事が多い。どう撮るかという思いの違いがあるからしょうがないところもあるけど、季節のコモノを生かして撮ればいいのにな・・・って思ってしまうのだ。

ススキが逆光に輝く様は実に美しいものだ。線路が東西に延びている所が意外と少ないのが玉に瑕であるが、それでも今年はどうなのか?草刈りの進捗状況が気になってしまう・・・。

風にそよぐススキを従えて、ローカル列車がやってきた・・・。
季節は初秋、去りゆく夏を惜しみちょっと寂しい気持ちになる頃だ・・・

2016年9月3日 只見線 会津柳津-会津坂本

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  1. 2017/08/27(日) 20:59:28|
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長月の頃

pattiwa-kuyuukei

長月は旧暦の9月の総称で、夜が長くなる夜長月の略称であるという。
旧暦9月といえば今でいう10月頃であるとも思うが、9月でも夜がどんどん長くなっていくのを実感する月でもある。

気が付けばもう8月も終わりである。そんな話を書きたくなる頃だ。
鉄道を撮影していると決まった時間にやってくる列車を相手にしているので日が長くなるとか、すっかり短くなったというのはやたら実感する。冬から春、そして今頃の夏から秋・・・そんな季節だ。

まだ夏の夕暮れの名残が残る頃、気が付くと蕎麦の花が咲いていたりする。
蕎麦は成長が早いのでちょっと見逃すとその成長の速さに驚かされるのだ。そしてまだまだこの列車は十分日があたると思って構えていると、あっという間に山の稜線にかかってしまう様に季節が廻っていることを実感する・・・。

夜長月・・・
長月・・・

夏の終わりと秋の訪れを実感する月である・・・

2016年9月9日 只見線 新鶴-若宮

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  1. 2017/08/25(金) 23:40:14|
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入換え作業

irekae1

津軽鉄道は、古き良き時代の鉄道情景を見る事ができる。
客車列車の運行時は車掌が乗務して車内検札や車内放送、各駅での発車の合図等見ていても昭和にタイムスリップしたのではないかとの錯覚に陥る。金木では通票交換もある。
又、終着の津軽中里と津軽五所川原では機関車の入れ替え作業がはじまる。
目視という単純かつ確実な方法で行われる機関士と車掌の作業はみていてもかっこよく見えるのだ。

鉄道が物流や旅客の主役だった頃、各地で当たり前のように行われたこうした作業も、今ではあまり見る事ができなくなった。
最北の私鉄である津軽鉄道では、確実な安全運行の為に鉄道員が誇りを持って行っている。
だから見る者の心を打つんだと思っている。

irekae2

2枚とも
2017年8月6日 津軽鉄道 津軽中里

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  1. 2017/08/24(木) 20:58:50|
  2. 津軽鉄道
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夏が往く・・・

kase

毎年書いている気もするのだが、夏の終わりに感傷的になるのは子供の頃の夏休みの思い出なのかとも思う。
自分は暑いのが苦手なので夏は嫌いなのだが、不思議と夏の情景は好きなのだ。
それは・・・
やっぱり夏休みの思い出が頭のどこかに引っかかっているからなんだろうな、って思う。
あの頃は暑いという感覚が好きで、朝から晩まで外で駆け回っていた。何を求めていたのかとか、そういうのは記憶もないのだがとにかく夏が好きで、夏休みという感覚を思い切り楽しんでいた頃であった。
だから・・・
夏の終わりは永遠に続くと思っていた夏休みの終わりであり、溜りたまった宿題という現実や所謂サザエさん症候群の夏休みバージョンといった思いが今も残っているのだろうと思う・・・。
だから夏の終わりはセンチメンタルな気持ちになるのかな・・・と思うのだ。

8月のまだ初旬。青森県は各地で夏の祭りでにぎわう頃だ。短い夏を謳歌してそれが終わると一気に旧盆となり秋めいていくのだ。

夏が往く・・・
東北の夏のこの独特な感覚を味わうために、僕はこの時期に東北を彷徨うのかもしれない・・・。
それは子供の頃の、夏休みが終わるという遠い記憶を感じるための旅なのかもしれない・・・

2017年8月6日 津軽鉄道 毘沙門-嘉瀬

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  1. 2017/08/20(日) 21:12:03|
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津軽の紫陽花

bisyamonajisai

6月の春が一度に花開く、この岬には秋に紫陽花咲くという・・・
吉田拓郎とかまやつひろしが歌った「竜飛崎」の歌詞である。(岡本おさみ作詞)

東あたりでは梅雨のシンボルのような感じの紫陽花の花・・・。
奥会津では7月に咲くのだが、津軽まで北上すると、さすがに歌詞のように秋に咲くわけではないが、7月終盤かtら8月初旬に咲く。梅雨終盤から梅雨が明けてからも見る事ができる・・・津軽では紫陽花は夏の花なのである。

そうやって見ると、関東ではどうも晴れ間には似合わないなぁと思うのであるが、津軽で見ると結構似合うように感じるから不思議だ。

ちょっとくたびれかけてはいるが、梅雨明け直後の荷差しを浴びて「夏の花」の紫陽花が咲き誇る・・・

2007年8月5日 津軽鉄道 毘沙門-嘉瀬

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  1. 2017/08/19(土) 22:50:46|
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今年の夏は・・・

natuzora

どう夏らしくない・・・
生活の基盤としている関東は8月になって雨ばかり、津軽へ行けば秋の空・・・
夏の雲がもくもく湧いた蒼い空のイメージを見ずに夏が終わってしまうような・・・。そんな夏である。
元々暑いのは嫌いで涼しいのはいいのだが、写真家として考えると夏は夏らしく・・・そんな情景を残したいのだ。

先日、群馬県の渋川へ墓参りに行った帰りにちょっと遠回りして魚沼から奥会津を通って帰途についた。上州や魚沼はどんぐもりだったが、六十里峠を越えるとちょっと晴れ間がのぞくようになった。それでもどうも低く垂れこめたような雲が多いのだが、時折見える青空には入道雲というわけではないが夏雲が浮かんでいるのが見えるのだ。
それでもいろいろ動き回って一番雲が少なそうな場所で待つ。賭けだ。太陽は出たり陰ったりする中、なんとか夏らしい光景が見えた。ほんの一瞬だったが・・・

自分が憧れていた故郷の夏休み・・・
ほんの少しだけどちょっとだけ見る事ができたような気がした・・・

2017年8月13日 只見線 会津中川-会津水沼

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  1. 2017/08/15(火) 22:56:43|
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夏の花

huyou

向日葵がないよなぁ・・・
ようやく晴れ間が出た沿線をうろつきながらそう思った。前からあった百日紅もないし、そろそろ緑だけでなく華やかな画を撮りたいなぁと思っていたそんなときに見つけたのがこの花、芙蓉の華だろうか、夏の日に輝くように映えていた・・・。

夏の華って向日葵と百合くらいしか思い当たらないのか、先日の津軽でも見つけるのに苦労をした。
探せばあるんだろうけど、そんな眼でしかあたりを見ていなかったんだと痛感した・・・。

季節は気がつかなければ、そっと通り過ぎてしまうもの・・・
真島先生がそう仰られていたが、もっともっと目を凝らして季節を見つめていかないと、あっという間に通り過ぎて行ってしまうもの・・・
改めてそう感じさせてくれた夏の花だ・・・。

そして、夏の花はなぜか大きくてちょっと鮮やかな花がよく似合うのである・・・

2017年8月13日 只見線 会津柳津-会津坂本

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  1. 2017/08/14(月) 22:50:23|
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旅を愛する人たちへ・・・

kyuukyaku

どうか、いい旅を!

 2017年8月6日 津軽鉄道 嘉瀬-毘沙門

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  1. 2017/08/10(木) 23:44:59|
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永遠の夏

kanagitikutei

夏らしい雲があって・・・
そんな情景を求めていた。毎年この時期に通って晴れた日って意外と少ない上に晴れても青空が広がる事は本当に少なかった。
そんな夏雲と青空の下を客車列車が走る・・・。そんな情景を勝手に想像していた。
しかし、青空はいいのだが見上げると夏雲どころか空の表情は秋のそれだった。妙に空が高いのである。

立佞武多が終わるを盆がきて、津軽の短い夏は一気に秋めいていく。関東ではまだまだ盛夏の趣でも、このあたりは既に晩夏、夏も終わりなのだと見上げた空を見てふと思ったのだ。

最初は立佞武多の時期に合わせて走るこの列車を撮ろうと津軽へ向かった。いつの間にかそんな情景が津軽の日常のように思うようになった頃、勇壮な立佞武多に魅せられいつの日か、津軽の夏を旅するようになった・・・。そして、いつの間にか津軽の人と酒を酌み交わすようになる。

津軽の夏は短いが、僕にとっての津軽の夏は永遠に終わらない・・・。

2017年8月7日 津軽鉄道 嘉瀬ー金木

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  1. 2017/08/09(水) 23:14:19|
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立佞武多の頃

津軽の夏は実にドラマティックである。
たぶん日本で一番最後に梅雨が明け、夏本番を迎えるのだが地理的にみても秋の訪れは早く、津軽の夏は短いのだ。
その短い夏に北東北では各地で一斉に夏祭りが行われ人々はその祭りに夏のエネルギーをぶつける・・・。
だから、津軽の立佞武多を見て毎回感動するのは、迫力のある佞武多だけでなく、そこに集い、参画する津軽衆の姿でもあるのだ。

今回、立佞武多の頃にまた五所川原を訪れた。運よく地元の若者と呑む機会があった。立佞武多の運行を終えて、そのままの衣装での合流であった。
「実はこの前、彼女に言われたんですよ」
「なんて?」
「いや~、私と仕事と佞武多のどれが一番大事なの?って・・・」
この時点ですごいと思ったのは、よくある「私と仕事」の2択ではなく、「私と仕事と佞武多・・・」の3択であった事だ。
それだけで津軽のすごさかなとも思ったのだが・・・
「で、なんて答えたんだ?」
「佞武多って答えました。」
「え~」
ここで佞武多って答えるのもどうかとも思ったのだが、とにかく立佞武多を愛する五所川原の若き津軽衆であった。
結果はどうだったのかは聞きもしなかったが、津軽の若者の一途さを感じたものだった・・・。

そんな立佞武多の頃、津軽鉄道ではストーブ列車の客車編成が運行される。多客対応の一環だと思うのだが、4日と7日は2両のうちに1両のストーブを焚いて「真夏のストーブ列車」というイベント列車となった・・・。
昼は機関車と客車の運行を楽しみ、夜は立佞武多で津軽の夏を実感する・・・。
いい旅だよな・・・。津軽鉄道が出店した店で焼き鳥を買ってビールを流し込みながらそんな事を思った・・・。

gosyogawara

2017年8月5日 津軽鉄道 津軽五所川原

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  1. 2017/08/08(火) 20:15:05|
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プロフィール

さすらいびと 

Author:さすらいびと 
旅と酒と蒸気機関車とローカル線とカメラをこよなく愛するおぢさんです!

真島満秀先生に感化され、「旅情」をテーマに、季節とか、光とか、日常とかの鉄道情景が好きで追い求めています。どちらかというと鉄道写真というより、「鉄道のある風景写真」といった方がいいかもしれません。自分の写真を見て「旅に出たい」って思っていただけたら望外の喜びです。

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